設計が完了するといよいよ工事が始まります。木造の家づくりを基本に実際に行われる工事の流れを順を追って見てみます。
・地鎮祭
工事を始める前に、工事が無事故無災害で終わることを祈願して土地のお祓いをします。
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・地業工事
先ずは地盤から。地盤調査に基づいて、表層改良、柱状改良、杭等その土地と建物に合った補強を行います。
改良が終わると基礎を作るために掘削、整地をします。
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・基礎工事
(配筋)
基礎の鉄筋を組みます。木造の基礎には床下全体を基礎とするベタ基礎と壁のある下にのみ基礎を作る布基礎が一般的です。
鉄骨造やコンクリート造は独立基礎等があります。
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・基礎工事
(型枠)
床部分のコンクリートを打設した後、立上りのコンクリートを作るために型をつくります。型枠には鋼製と木製のものがあり、住宅の木造建築では鋼製のものがよく使われています。
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・基礎工事
(コンクリート)
型の中にコンクリートを流し込み立上り基礎を作ります。コンクリートは養生期間と呼ばれる期間が定められていますが、コンクリートの強度を確認すると早めることもできます。コンクリートの品質は気候や温度に左右されるので固まるまで注意が必要です。
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・墨付け
刻み
基礎を作っているのと同時進行で木組の加工を行います。現在はプレカットと呼ばれる機械で加工することがほとんどで、特殊な部材のみ手作業です。ただし社寺の現場では現在も手作業で行われていることが多いです。
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・建方
(上棟)
一気に骨組みを組み立てていきます。よほどの大きさでない限り、人数を増員して一日で終わらせます。この日から建物の大きさがわかるようになり実感が湧いてきます。
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・屋根工事
骨組みができると次は屋根です。屋根ができると中の作業も雨を気にせずできるようになります。
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・外壁工事
(下地)
屋根を作るタイミングと重なりながら外壁を作っていきます。外壁の下地には透湿防水シートを張ってその上に通気層と呼ばれる空気の流れる隙間を作り外壁の仕上げとなります。
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・断熱工事
外壁の下地ができると断熱工事を行います。断熱材にはグラスウール、ロックウール、スタイロフォーム、セルロースファイバーなどがあり、写真は発砲ウレタン吹付です。断熱材は種類によって金額がだいぶ変わってきます。
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・設備工事
断熱の前後で内部配線や配管を行い、壁などに隠れる部分を配線していきます。
断熱材が吹き終わると浴室の取付などを行っていき、内装工事が進むにつれて正規の位置に配線を固定していきます。
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・外壁工事
内装工事が進みだすと外壁の工事が完成します。細かい部分を残して足場を撤去します。足場が外れると一気に工事が進んだように感じますが、ここから少し時間がかかります。
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・造作工事
(床)
内装の工事はまず床材を張っていきます。床の上にはもちろん養生材を敷いて床が傷つかないようにします。
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・内装工事
(下地)
壁と天井のボード下地を張っていきます。
今までは室内に遮るものがなかったので壁ができると狭く感じますが、仕上げをするとなぜか広く感じられるようになります。
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・内装工事
(パテ)
壁が張り終わると壁紙や塗装の場合継ぎ目がわからなくなるようにパテで穴埋めをします。仕上た後に不陸ができたりするのでパテ処理は重要です。
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・内装工事
(仕上)
仕上げはラストスパートで一気に進んでいきます。他の仕上げ工事と重ならないように調整しながら様々な部材が取り付けられていきます。
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・内装工事
(セルフ)
仕上工事の最中にセルフビルドを行った一例です。壁一面をコテ塗り材で仕上げました。プロと違いムラがありますがこれが味となってより建物に愛着を感じてもらえます。
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・完成、竣工
(チェック)
工事が終わると建築完了検査を受けます。そのあと点灯チェックや施工の忘れやキズが無いか等をチェックして、手直しをした後、引き渡しをします。
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